研究内容

研究テーマ1

進化理論による規範概念の再構成

人がなぜ協力をするのかについての冷戦崩壊までの説明は、アクセルロッドのtit-for-tatなど、人間の合理性から協力の生成を導く理論が主でした。しかし近年は、人間の非合理的な感情などから社会契約を導くブライアン・スキルムスの進化モデルなどが注目されています。こうした規範理論を、進化ゲーム理論を用いて考察しています。

研究テーマ2

性的マイノリティーをとりまく社会意識や社会構造の分析

日本は性的マイノリティーへの寛容性が国際的にみても高いといわれていますが、その内実や要因についてはあまり分析がなされていません。量的・質的データからその内実に迫ってみたいと思っています。

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写真:白石菜摘子氏(新宿二丁目2016年10月)

研究テーマ3

「後期近代」における社会の複雑性の上昇

家族、企業、地域社会、科学技術など従来人びとのシェルターとなっていたものが揺らいでいくときに何が起きるのかについての研究です。特に地域や学校における「居場所」について考えています。 具体的には、東日本大震災の社会学的考察を行っています。福島県二本松市のNPOを調査し、コミュニティの再生にソーシャル・キャピタルの持つ意味について考察しました。